痴漢をめぐる論点(ツイッターより)①

2014/11/13の金田淳子さんのツイッターで、痴漢についてのツイートがありました。

 

新しき金田淳子 (@kaneda_junko) | Twitter

 

大事な論点が沢山含まれていると思いましたので、引用させてもらいながら、考えを書き留めさせてください。自分メモ用として。

 

  • 嗜虐欲としての痴漢

 

先日ちょっと思うことあり。もう女性ならばほとんど皆、気づいてることだけど、一部のヘテロ男性の、女性に対する「触りたい、セックスしたい」という欲望が、「相手を(その場限りでも)尊重し互いに気持ちよくしたい」ではなく、むしろ「相手を困らせたい」欲望になってる人が居る。痴漢や強姦魔。 

 

痴漢が、性欲というよりも、支配欲や嗜虐欲としてなされることが多いという、大事な指摘だと思います。

 

レイプにおいても、性欲に起因するものだけでなく、「パワーレイプ」「アンガーレイプ」と呼ばれるような、権力関係に起因するものがあるのだ、との指摘を思い出します。

 


性暴力は自衛可能か? - キリンが逆立ちしたピアス

 

「自分は美形じゃないから…」凄くわかります。男性は、痴漢が実際にどれぐらい多くて、美しさ・若さなどより「文句を言わなさそう」な人を狙いがちというのを知らないので、「ブス(ババア)なのに痴漢されるかよ!」とか言いますが、翻ってそれ男性の被害も隠蔽してますよね

 

金田さんのツイートの中では、田舎から出てきて戸惑っていたり周囲に相談ができなさそうな女性や、判断力が乏しかったり咄嗟の対応が(なおさら)難しい子どもがターゲットにされることの危険性について触れられています。

 

とても大切な指摘です。僕は、容姿や性欲の問題ではなくて、「声を決して上げられなさそうな、自分が圧倒できるだろう、弱いもの」に向けてなされる性暴力(痴漢等)の存在を、自分の頭に叩き込んでおきたい。

 

「男性の被害も隠蔽することになる」との指摘も、極めて重要に感じます。これは後であらためて触れたい。

 

 

男性の身体を持つ僕が、しっかり念頭に置かねばならないと思った論点が、こちら。

 

続)そんなの一部の男性と思いたいけど、ほとんどの女性が痴漢にあっているという統計からしても、一部の男性が大手を振って歩いてるような状態。一対一になったら男性は女性を組み伏せられるような体格差もある。この状態では女性が男性とカジュアルにセックスしようと思っても普通なかなかできない。

 

続)というのはハッテン場で対人技術を磨いたゲイ男性から「女性もカジュアルに性欲を満たせばいいのに。ハッテン場にも襲ってくる奴いるけど、うまく対処できるよ」とアドバイスされたから。それを聞いて(そうでないゲイもいるだろうけど)男×男ってなんて安全なんだ!と羨ましくなてしまった。

 

続)男×男の間で痴漢、性暴力が全くないと思えないし(特に大人×子ども)、この方の対人スキル高すぎると思ったけど、女性が襲われたとき、「落ち着いて。ちゃんとやってあげるから、ホテルに行きましょ」とか交渉しても、殴られると思う。強姦魔はラブラブセックスしたいわけじゃないから。

 

続)で、別にそのゲイ男性を「ノンキだなあ」とか批判したいわけじゃなくて、多分多くのヘテロ男性も、同じぐらいのノンキさで「なんで女はやらせてくれないんだ?」とか思ってるので、溝が大きいなあと確認できたし、代償行為ではないけど、自分がBLだとホッとする理由の一つもちょっとわかった。 

 

男性から女性に振るわれる性暴力として、間違いなくあるのは、この体格差を武器にしているという背景。

 

最近、みなみさんの記事からは学ばせてもらうことが多いなあ、と思っているのですが…。

 


Love Piece Club - 第15回「恋愛の重たい男とラブピース戦士の攻防」 / みなみかずゆき

 

男性の身体を持つ人が、女性の身体を持つ人よりも相対的に優位な立場にいるのは、この「体力差」という身体的な非対称性をあまり意識しないで、恋愛とセックスのことを考えることができる、という部分なのだと思います(なお、みなみさんはきっと、身体性の問題に非常に自覚的な方だと想像しています。みなみさんのことを批判したくて、上で例に上げたわけではありません。)。

 

このへんのところに無自覚だったり鈍感な、男性の身体を持つ人は、後述するような二次被害を巻き起こしてしまったり、女性の身体を持つ人とのディスコミュニケーションを様々なところで引き起こすのだろうと思いました。

 

男性の身体を持つ人が、こういった点に敏感であれ、という主張をしている本が、森岡正博さんの『草食系男子の恋愛学』だったと記憶しています。必読書です。

 

 

  • 一区切り

 

金田さんのツイートからさらに、

  • 男性が、他者から性的な対象として見られる、ということ
  • 痴漢と二次被害、そして押しつぶされる声
  • 痴漢対策(個人的なものと、マクロ的なもの)

…という論点に触れていきたいのですが、ちょっと時間を空けます。

 

(きっと)続きます。

 

※なお、金田さんは、今回のツイートの際に、あるためらいがあったことを述べています。そのためらいに対して、僕は最大限の配慮をしながら、続きの考察も書きとめていきたいと思っています。